前年度優勝のリカルド・リッコ(サウニエルドゥバル・プロディル)が連覇をねらって来日し、初参加のゲロルシュタイナーはドイツチャンピオンのファビアン・ウェーグマン、ベルンハート・コールが参戦した。
スタートしてすぐに地元出身の廣瀬佳正(スキルシマノ)、福島康司、清水都貴(NIPPOコーポレーション・梅丹本舗・エキップアサダ)、スチュアート・ショウ(ドラパック・ポルシェ)の5人が先頭集団を作り、2分半の差をつけて逃げ続けた。

メイングループは常にプロツアーチームがコントロールしていた。残り2周回、古賀志林道の上り坂でヘスス・デルネロ(サウニエルドゥバル・プロディル)が加速し、逃げる選手たちを吸収すると、すぐさまカウンターでリッコ、ウェーグマン、デルネロ、モーリを含んだ10選手がアタックし、決戦の火ぶたが切り落とされた。

最終周回、古賀志林道の上りで圧倒的な強さを見せたのはリッコだった。彼は後続を引き離して残り8km地点の山頂を単独で通過。しかしその後、リッコはつづら折りの下りで楽車してしまった。壊れた自転車を引きずる彼の横を先頭集団は無情に通過して行った。

そしてシナリオは突然書き換えられた。残り3km、先頭集団からリッコのチームメイトであるモーリがアタックを決めた。「下り坂の後でコーナーを曲がり、平坦な県道に出たところでアタックしたんだ。偉大なチャンピオンたちと一緒に走っていて、こんな風にできるとは思わなかったよ」ゴールラインまで200m。必死に追い上げるドイツチャンピオンはまだ遥か彼方でもがいていた。後方を振り返って勝利を確信したモーリは、1994年のツール・ド・フランスでモンバントゥ越えの区間で優勝したエロス・ポーリをまねて、アンコールに応えるオペラ歌手のような挨拶で、大勢の観客の声援に感謝しながらゴール。27歳のモーリにとって、それはプロ初優勝だった。「大好きな日本で初優勝が出来てとてもうれしいよ。沿道でたくさんのファンが応援してくれたからね。みんなに感謝している。この勝利は彼らのものだ」

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リザルト
1. マヌエーレ・モーリ (サウニエルドゥバル・プロディル イタリア) +4h09'58
2. ファビアン・ウェーグマン (ゲロルシュタイナー ドイツ) +06
3. フランチェスコ・ガバッツィ (ランプレ イタリア) +06
4. ヘスス・デルネロ (サウニエルドゥバル・プロディル スペイン) +06
5. 新城幸也 (NIPPOコーポレーション・梅丹本舗・エキップアサダ 日本) +07
6. ルーベンス・ベルトリアーティ (サウニエルドゥバル・プロディル スイス) +07
7. 西谷泰治 (愛三工業レーシングチーム 日本) +07
8. マルコ・マルツァーノ (ランプレ イタリア) +15
9. 土井雪広 (スキルシマノ 日本) +25
10. 宮澤崇史 (NIPPOコーポレーション・梅丹本舗・エキップアサダ 日本) +1'00