オープン男子 清宮洋幸がゴールスプリントを制し、U23クラスは山本大喜が20kmの独走勝利

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宇都宮森林公園のロードコースで開催されたジャパンカップのオープンレース男子。ステータスが高く、若手の登竜門とされるレースは、23歳未満クラスで山本大喜(鹿屋体育大学)がラスト20kmを逃げ切り、23歳以上のクラスでは清宮洋幸(チャンピオンシステム)が中村龍太郎(イナーメ信濃山形)をスプリントで下し優勝しました。



U23クラスの1組がスタートするU23クラスの1組がスタートする photo:Makoto.AYANO
今年はエントリー数が264名となったため2組に分けられたオープン男子。1組目は23歳未満、2組目は23歳以上に振り分けられた。特に1組はインターハイとインカレそして実業団などを合計したような豪華なメンバーに。2組ともにレースは7周72.1km、2分の時差スタートとされ、表彰は各組それぞれと、2組あわせたタイムでの順位付けもなされた。

1組は山本大喜(鹿屋体育大学)が圧巻の独走劇

23歳未満の1組は終始逃げができ、ペースも2組より速い積極的な展開になった。序盤から数人単位の逃げができるが、1周以上は続かない。なかでも樋口峻明(京都産業大)、原田裕成(鹿屋体育大)、蠣崎藍道(順天堂大/EQADS)らが積極的に動く。5周目に樋口と山本が抜け出し2人で逃げに出る。

積極的な展開が続くも決定的な動きがでない1組の4周目積極的な展開が続くも決定的な動きがでない1組の4周目 photo:Hideaki.Takagi5周目に入ると樋口俊明(京都産業大学)と二人で抜けだした山本大喜(鹿屋体育大学)が抜け出す5周目に入ると樋口俊明(京都産業大学)と二人で抜けだした山本大喜(鹿屋体育大学)が抜け出す photo:Makoto.AYANO6周から山本大喜(鹿屋体育大学)が独走を開始する6周から山本大喜(鹿屋体育大学)が独走を開始する photo:Hideaki.Takagi


6周目に入り、先頭は山本大喜(鹿屋体育大学)が単独となり、集団との差は30秒ほどになる。集団は終盤に向けて差を詰めていくが、20秒からが縮まらない。結局山本は追いすがる集団を振り切り優勝した。そして集団トップの2位には岡本隼(日本大学)が入った。

大学2年の山本は個人TTを得意としており、全日本選手権では2014年ジュニア優勝、2015年U23で2位、学生個人は2014年と2015年を連覇している。9月のツール・ド・北海道では兄・元喜ばりのアタックを連発し、大学生ながらも逃げを披露していた。その山本大喜(まさき)は語る。

オープン男子1組 山本大喜(鹿屋体育大学)が20kmを逃げ切り優勝オープン男子1組 山本大喜(鹿屋体育大学)が20kmを逃げ切り優勝 photo:Hideaki.Takagi
山本大喜(鹿屋体育大学)がウィニングバイクのキャノンデールを誇らしげに掲げる山本大喜(鹿屋体育大学)がウィニングバイクのキャノンデールを誇らしげに掲げる photo:Hideaki.Takagi山本大喜の優勝に沸く鹿屋体育大学山本大喜の優勝に沸く鹿屋体育大学 photo:Makoto.AYANO


「今年は鹿屋としてロードでまだ1勝もしていなかったので、このたくさんの観客の前で勝ちたいと思っていたので、嬉しいです、しかも自分の得意な逃げ切りで勝てました。自分はスプリントでは勝てないので、逃げ切りを狙っていました。古賀志林道を下りきった時点で一人だったので、あとは平坦なので勝てると思いました。北海道では兄のアタックに反応し、できれば一緒に逃げて勝ちたかったのですが...。国体も窪木さんに負けて2位だったし、今日は勝てて良かったです」



2組は清宮洋幸(チャンピオンシステム)が市民レースの2冠を達成

23歳以上の2組目は2分差でスタート。逃げはできるが基本は集団で推移する。上りを経るごとに人数を減らし、5周目には先頭集団は11名に。いったん佐野千尋(サイクルフリーダム)が抜け出すものの、集団は8人がひと固まりとなり、最終周回の古賀志林道を上る。

最終的にこの8人の勝負となり、全日本タイムトライアルチャンピオンの中村龍太郎(イナーメ信濃山形)が先行したところを、清宮がフィニッシュライン前でかわし優勝した。

オープン2組がスタートするオープン2組がスタートする photo:Makoto.AYANO才田直人(レモネードベルマーレ)先頭のメイン集団才田直人(レモネードベルマーレ)先頭のメイン集団 photo:Hideaki.Takagi

オープン男子2組 最終周回は佐野千尋(サイクルフリーダム レーシング)が逃げるオープン男子2組 最終周回は佐野千尋(サイクルフリーダム レーシング)が逃げる photo:Hideaki.Takagi清宮洋幸(チャンピオンシステム)が中村龍太郎(イナーメ信濃山形)をかわす清宮洋幸(チャンピオンシステム)が中村龍太郎(イナーメ信濃山形)をかわす photo:Hideaki.Takagi


「市民2大レースに勝てた。次は乗鞍を勝ちたい」清宮洋幸(チャンピオンシステム)

「狙っていたので勝てて嬉しいです。何度か逃げができるタイミングがありましたが、決まらなかったのでラスト2周に入ってからこのメンバーからの逃げは難しいだろうと思っていました。スプリントに自信はありませんでしたが、周りを見ると皆脚を使っていたようです。本当に逃げたかったのですが...。これでおきなわ市民210kmとジャパンカップオープンの市民3大レースのうち2つに勝てたので、次は乗鞍を勝ちたいですね」

オープン2組は清宮洋幸(チャンピオンシステム)が優勝オープン2組は清宮洋幸(チャンピオンシステム)が優勝 photo:Hideaki.Takagi
オープン1組は1位山本大喜(鹿屋体育大学)、2位岡本隼(日本大学)、3位 中井唯晶(京都産業大学)オープン1組は1位山本大喜(鹿屋体育大学)、2位岡本隼(日本大学)、3位 中井唯晶(京都産業大学) photo:Satoru.Katoオープン2組は1位清宮洋幸(チャンピオンシステム)、中村龍太郎(イナーメ信濃山形)、辻本尚希(ラバネロ)オープン2組は1位清宮洋幸(チャンピオンシステム)、中村龍太郎(イナーメ信濃山形)、辻本尚希(ラバネロ) photo:Satoru.Kato




結果
オープン男子72.1km

1組
1位 山本大喜(鹿屋体育大学) 1時間57分55秒
2位 岡本隼(日本大学) +09秒
3位 中井唯晶(京都産業大学)
4位 塩田航平(早稲田大学) 
5位 小林泰正(日本体育大学)
6位 米谷隆志(ウォークライド)
7位 渡邊誉大(京都産業大学)
8位 石原悠希(真岡工業高校)
9位 高木三千成(立教大学)
10位 樋口峻明(京都産業大学)

2組

1位 清宮洋幸(チャンピオンシステム) 1時間59分00秒
2位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形) +00秒
3位 辻本尚希(ラバネロ) +00秒
4位 佐野千尋(サイクルフリーダム)
5位 青木峻二(ウォークライド)
6位 平野真一(東京ヴェントス) +04秒
7位 宇田川陽平(ウォークライド)+10秒
8位 才田直人(レモネードベルマーレ) +18秒
9位 水野恭平 +1分25秒
10位 豊田勝徳(コラッジョ川西)+1分27秒

総合(1組+2組のタイム順)

1位 山本元喜(鹿屋体育大学) 1時間57分55秒
2位 岡本隼(日本大学) +09秒
3位 中井唯晶(京都産業大学) +10秒
4位 塩田航平(早稲田大学) 
5位 小林泰正(日本体育大学)
6位 米谷隆志(ウォークライド) +11秒
7位 渡邊誉大(京都産業大学)
8位 石原悠希(真岡工業高校)
9位 高木三千成(立教大学)
10位 樋口峻明(京都産業大学) +12秒

photo&text:Hideaki.Takagi、Satoru.Kato
photo:Makoto.AYANO