9月13日(火)、都内にてジャパンカップの記者発表会を開催。参加チームと選手が発表された。25回記念となる今大会には、昨年優勝のモレマを筆頭に新城、別府、ヘイマン、ボアッソンハーゲンら豪華メンバーが集結。そして、引退レースとしてカンチェラーラがクリテリウムを走ることが決定した。
9月13日に東京・恵比寿スバルビルの SUBARU STAR SQUARE で行われた記者発表会では、すでに出場が決定している9つの海外チームと出場選手の一部が発表された。この会見には大会実行委員長を務める佐藤栄一宇都宮市長、日本自転車競技連盟副会長の大島研一氏、大会オブザーバーの今中大介さん、ツアー・オブ・ジャパンディレクターの栗村修さんが出席。絹代さんのMCにより、報道関係者を前にトークショーや大会のアピールなどを行った。その模様を発表内容とともにレポートする。
10月21日(金)〜23日(日)の日程で開催されるジャパンカップサイクルロードレース。アジア最高峰のワンデーレースは今年で25周年を迎え、その舞台となる栃木県宇都宮市も市政120周年、市町合併10周年という節目にあたる。まずは3人が記者たちに挨拶。
佐藤栄一市長の挨拶
「25回記念大会は、同時に宇都宮市政120周年と市町合併10周年にもあたります。クリテリウムはコースが延長され、新たなレース展開があるはずです。おもてなしとして、小学生たちが育てたコスモスを沿道に用意し、選手たちがそのなかを駆けます。他にもさまざまな趣向を凝らして準備を進めています」。
大島研一氏の挨拶
改めて1990年当時の世界選手権ことを振り返ると、1990年はまだアマとプロが分かれていた時代で、急遽日本のプロ選手をつくり、世界選手権に臨んだ。92年から始まったジャパンカップはアジアでトップクラスのレースで、これほどの観客が集まるレースは他にない。続けてこれた喜び、そして今の人気。90年の世界戦は世界の要請でライブ放送を行ったが、今年はクリテリウムを生中継でお届けできる。どうか今年もマナーの良い観戦で開催できますように」。
今中大介さんの挨拶
「私自身がジャパンカップとともに歩んできた思いがあります。四半世紀の長きにわたって続き、多くの選手を生み出してきた大会です。過去ジャパンカップはワールドカップシリーズに組み込まれたこともありました。ランプレが6回の優勝を重ねた最強時代が続き、ブリッツェンが誕生したのもジャパンカップがあったからこそ。赤く染まる10月はジャパンカップの季節です。昨年クリテリウムでは別府選手が優勝したが、本戦で日本人が勝ったのがまだ1回(97年の阿部良之)。ぜひ日本人選手の勢いを見せて欲しい。ファンが何万人も集まる夢の大会を盛り上げていきたい」。
クリテリウムの周回コースは延伸 本戦は昨年と同じコースと距離
既に発表されている通り、観客数の増加に合わせて土曜日のクリテリウムは西側に700m延伸された新しい周回コースに変わる。日曜の本戦コースは昨年と同じく萩〜鶴カントリーの登りをカットした1周10.3kmの周回コースで争われる。
カンチェラーラ最後のレースは土曜のJCクリテリウム
発表されるチームや選手を順に紹介する前に、注目したいこととして今季限りでの引退を表明しているファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレック・セガフレード)の2年連続となる参戦が決まったことが発表された。16年という長きにわたるキャリアの締めくくりに、カンチェラーラはジャパンカップへの再来日を選択。大会開催時にはすでにUCIレースからは引退しており、日曜の本戦には出走しないものの、クリテリウムに出走する。現役選手たちを相手に一泡吹かせてくれることを期待したい。
まずUCIワールドツアーチームは昨年より1チーム多く、ランプレ・メリダ、オリカ・バイクエクスチェンジ、BMCレーシング、キャノンデール・ドラパック、チームスカイ、トレック・セガフレードが参戦する。
トレック・セガフレードは、昨年のクリテリウム覇者である別府史之と、本戦のディフェンディングチャンピオンであるバウケ・モレマ(オランダ)もリストアップ。2年連続となる完全制覇を目論む。別府は記者会見に際してメッセージを寄せ「ジャパンカップ25周年記念おめでとうございます。チームは誰でも勝てるメンバーを揃え、自身はクリテリウムで2連覇、チームも本戦で2連覇を狙います。宇都宮でお会いしましょう」と語った。
ジャパンカップ常連チームのランプレ・メリダからは、昨年3位の新城幸也(イタリア)が参戦する。2月のツアー・オブ・カタールでの落車による大腿骨骨折から復活し、ツール・ド・フランス完走、リオ五輪ロード出場、ブエルタ・ア・エスパーニャ完走を成し遂げた新城。果たして1997年の阿部良之以来となる日本人優勝の悲願達成なるか。優勝経験者マヌエーレ・モーリ以下、マッテオ・ボノ、マッティア・カッタネオ、シモーネ・ペティッリのイタリア人4選手が脇を固める。
2012年以来のジャパンカップ参戦となるオリカ・バイクエクスチェンジは、パリ〜ルーベで劇的な優勝を飾ったマシュー・ヘイマン(オーストラリア)をラインアップ。クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)やクリスティアン・メイアー(カナダ)も過去にジャパンカップを走っている。
昨年初登場、2年連続のジャパンカップ参戦となるBMCレーシングは、昨年怪我で出場を見送ったテイラー・フィニー(アメリカ)が参戦予定。現イタリアTTチャンピオンのマヌエル・クィンツァートやアマエル・モワナール(フランス)といったチームの中核を成すライダーもリストに名を連ねている。
チームスカイとキャノンデール・ドラパックも昨年に続き出場する。両チームとも現時点では参戦メンバー未定としている。
プロコンチネンタルチーム、海外・国内コンチネンタルチーム
UCIプロコンチネンタルチームのNIPPOヴィーニファンティーニのエースを務めるのは、2005年と2008年の2度優勝しているダミアーノ・クネゴ(イタリア)。2014年3位のグレガ・ボーレ(スロベニア)も強力だ。前ロードレース全日本王者の窪木一茂も選出されており、相性の良い栃木の地での活躍を狙う。
1型糖尿病患者の選手により結成されたプロコンチームのノボ ノルディクスは昨年に続き参戦。ベテランのハビエル・メヒヤス(スペイン)を中心としたメンバー構成だ。
すでに日本のレースでお馴染みとなった感のあるアタッキ・チーム・グストは、台湾のコンチネンタルチームながらほぼオーストラリア人で構成されている、多くの選手が90年以降生まれの若いチームだ。
土曜日のクリテリウムのために結成されるスペシャルチームは、例年に増して豪華な布陣となった。海外からはエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)とテオ・ボス(オランダ)の強力なスプリンターコンビをディメンションデータから招聘。地元宇都宮の小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)やリオ五輪代表の渡邊一成(JPCU福島)、金子幸央(JPCU栃木)と共に、大勢の観客が詰めかけた宇都宮市街地を沸かせてくれるはずだ。
2012年大会にもスペシャルチームでクリテリウムに参戦したテオ・ボスは、今回の記者会見にビデオメッセージを寄せてくれた。「観客が多いエキサイティングなニュースだと記憶している。本当に良い経験となった。もしかしたら今回が自分にとって最後のロードレースになるかもしれない。ボアッソンハーゲンは強い選手で、共に勝利を狙っていきたい」。
なお、各海外チームのジャパンカップ参戦メンバーは暫定であり、変更の可能性がある。
国内のUCIコンチネンタルチームは、先日閉幕したツール・ド・北海道を含む選考対象の国内指定5大会の結果に加え、9月25日の時点で集計されるUCIポイントによって確定となる。現時点で暫定的に選出されているのはチーム右京、ブリヂストンアンカー、宇都宮ブリッツェン、マトリックス・パワータグ、確定すれば初参戦となるキナンサイクリングチームの5チーム。主催者推薦枠は那須ブラーゼンになる見込みだ。
現時点で発表された出場選手一覧(暫定)は以下を参照のこと。
2016ジャパンカップ出場選手一覧(暫定)
■UCIワールドチーム
トレック・セガフレード
ファビアン・カンチェラーラ(スイス)※クリテリウムのみ出場
別府史之(日本)
バウク・モレマ(オランダ)
グレゴリー・ラスト(スイス)
ヤスパー・ストゥイフェン(ベルギー)
エウジェニオ・アラファチ(イタリア) ※本戦のみの出場
ランプレ・メリダ
新城幸也(日本)
マッテオ・ボノ(イタリア)
マッティア・カッタネオ(イタリア)
マヌエーレ・モーリ(イタリア)
シモーネ・ペティッリ(イタリア)
リザーブ:ヴァレリオ・コンティ(イタリア)、プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド)、ルカ・ピベルニク(スロベニア)
オリカ・バイクエクスチェンジ
マシュー・ヘイマン(オーストラリア)
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)
ジャック・ヘイグ(オーストラリア)
クリスティアン・メイアー(カナダ)
ニコラス・シュルツ(オーストラリア)※トレーニー
リザーブ:スヴェン・タフト(カナダ)、チェン・キンロー(香港)、アメツ・チュルーカ(スペイン)、ロバート・パワー(オーストラリア)
BMCレーシング
テイラー・フィニー(アメリカ)
マヌエル・クインツァート(イタリア)
アマエル・モワナール(フランス)
ジョセフ・ロスコプフ(アメリカ)
テイラー・エンセンハート(アメリカ)
キャノンデール・ドラパック、チームスカイ 選手未発表
UCIプロフェッショナルコンチネンタルチーム
NIPPOヴィーニファンティーニ
ダミアーノ・クネゴ(イタリア)
グレガ・ボーレ(スロベニア)
イウリィ・フィロージ(イタリア)
ジャコモ・ベルラート(イタリア)
窪木一茂(日本)
リザーブ:山本元喜(日本)、小石祐馬(日本)
ノボ ノルディスク
ステファン・クランシー(アイルランド)
ダヴィ・ロサーノ(スペイン)
ハビエル・メヒヤス(スペイン)
シャルル・プラネ(フランス)
マルテイン・フェルスホール(オランダ)
リザーブ:コレンティン・シェラル(フランス)、ゲルト・デカイザー(オランダ)、ニコラ・ルフランソワ(フランス)
■UCIコンチネンタルチーム(海外)
アタッキチームグスト
キャメロン・ベイリー(オーストラリア)
ベンジャミン・ヒル(オーストラリア)
ルー・シャオシュアン(台湾)
フアン・ウェンチュン(台湾)
ティモシー・ガイ(オーストラリア)
■UCIコンチネンタルチーム(国内)
チーム右京
キナンサイクリングチーム
ブリヂストンアンカー
宇都宮ブリッツェン
マトリックス・パワータグ
那須ブラーゼン
※国内コンチネンタルチームは9月13日時点での暫定。最終決定は9月25日
■日本ナショナルチーム 選手未発表
■クリテリウムスペシャルチーム
テオ・ボス(オランダ、ディメンションデータ)
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス)
渡邊一成
金子幸央
25周年記念の「エクセレントプロジェクト」 ジャパンカップを盛り上げる様々な催し
25周年記念のジャパンカップには、「エクセレントプロジェクト」と銘打った様々な企画が用意される。その一部を紹介しよう。
まずクリテリウムの前座として昨年開催した「ホープフルクリテリウム」が、今年は全国高体連自転車競技専門部の公式レースとして開催されることになる。つまりエキシビションでなく高校生たちにとって名実ともにステイタスの高い公式レースとなった。スタートは土曜の14:45から。女性競輪選手による「ガールズケイリンスペシャルレース」も昨年同様に開催される。
東武鉄道の浅草駅〜東武宇都宮駅間に直通列車「 ジャパンカップトレイン」が運行される。チームプレゼンテーション特別観戦エリア入場権や、クラフトビール、宇都宮餃子加盟店食べ歩き券などがセットされ、様々な特典がある。自転車を持参する人には輪行袋一時預かりなどのサービスも。
ウェルカムフラワーとして、宇都宮の企業「カンセキ」の協力により、城山地区の子どもたちが現在コスモスを栽培しており、大会当日はコース沿道にプランターを設置。花のなかを選手たちが駆け抜けることになる。
オリオンスクウェアに近い「東武馬車道通り」が「サイクルストリート」、「バンバ通り」が「ジャパンカップストリート」となり、期間中は自転車メーカーのブース出展や地元名物の露店など楽しめる。
10月8、9日には「ジャパンカップサイクルフェスタ試乗会」が開催。様々なブランドのスポーツバイクなどが試乗でき、森林公園のコースの一部を走行できる。またオリオンスクウェア隣の「下野新聞NEWS CAFE」にはジャパンカップミュージアムがオープン。歴代チームのジャージ展示などが楽しめるほか、オフィシャルグッズの販売も。
本戦コース上の「県道入り口交差点」には新たに観戦ゾーンが設置されるほか、アフターパーティの開催、道の駅ろまんちっく村に「ジャパンカップフォトギャラリー」が用意されるなど、様々な企画の準備が進んでいる。またオフィシャルホームページでは「ジャパンカップレジェンド」として過去の優勝者など名選手=レジェンドたちのコラムを展開中だ。
25th記念ウェアやレプリカジャージなどのアパレル、限定の弱虫ペダルとのコラボレーションウェア、
記念切手や多気山不動尊とのコラボによるお守りグッズなどの販売など、サイト上、あるいは宇都宮市外の各所で手に入れられるオフィシャルグッズも続々登場中だ。
プレゼンテーションの模様は以下のウィンドウのFRESH! by AbemaTVで録画でご覧いただけます。
9月13日に東京・恵比寿スバルビルの SUBARU STAR SQUARE で行われた記者発表会では、すでに出場が決定している9つの海外チームと出場選手の一部が発表された。この会見には大会実行委員長を務める佐藤栄一宇都宮市長、日本自転車競技連盟副会長の大島研一氏、大会オブザーバーの今中大介さん、ツアー・オブ・ジャパンディレクターの栗村修さんが出席。絹代さんのMCにより、報道関係者を前にトークショーや大会のアピールなどを行った。その模様を発表内容とともにレポートする。
10月21日(金)〜23日(日)の日程で開催されるジャパンカップサイクルロードレース。アジア最高峰のワンデーレースは今年で25周年を迎え、その舞台となる栃木県宇都宮市も市政120周年、市町合併10周年という節目にあたる。まずは3人が記者たちに挨拶。
佐藤栄一市長の挨拶
「25回記念大会は、同時に宇都宮市政120周年と市町合併10周年にもあたります。クリテリウムはコースが延長され、新たなレース展開があるはずです。おもてなしとして、小学生たちが育てたコスモスを沿道に用意し、選手たちがそのなかを駆けます。他にもさまざまな趣向を凝らして準備を進めています」。
大島研一氏の挨拶
改めて1990年当時の世界選手権ことを振り返ると、1990年はまだアマとプロが分かれていた時代で、急遽日本のプロ選手をつくり、世界選手権に臨んだ。92年から始まったジャパンカップはアジアでトップクラスのレースで、これほどの観客が集まるレースは他にない。続けてこれた喜び、そして今の人気。90年の世界戦は世界の要請でライブ放送を行ったが、今年はクリテリウムを生中継でお届けできる。どうか今年もマナーの良い観戦で開催できますように」。
今中大介さんの挨拶
「私自身がジャパンカップとともに歩んできた思いがあります。四半世紀の長きにわたって続き、多くの選手を生み出してきた大会です。過去ジャパンカップはワールドカップシリーズに組み込まれたこともありました。ランプレが6回の優勝を重ねた最強時代が続き、ブリッツェンが誕生したのもジャパンカップがあったからこそ。赤く染まる10月はジャパンカップの季節です。昨年クリテリウムでは別府選手が優勝したが、本戦で日本人が勝ったのがまだ1回(97年の阿部良之)。ぜひ日本人選手の勢いを見せて欲しい。ファンが何万人も集まる夢の大会を盛り上げていきたい」。
クリテリウムの周回コースは延伸 本戦は昨年と同じコースと距離
既に発表されている通り、観客数の増加に合わせて土曜日のクリテリウムは西側に700m延伸された新しい周回コースに変わる。日曜の本戦コースは昨年と同じく萩〜鶴カントリーの登りをカットした1周10.3kmの周回コースで争われる。
カンチェラーラ最後のレースは土曜のJCクリテリウム
発表されるチームや選手を順に紹介する前に、注目したいこととして今季限りでの引退を表明しているファビアン・カンチェラーラ(スイス、トレック・セガフレード)の2年連続となる参戦が決まったことが発表された。16年という長きにわたるキャリアの締めくくりに、カンチェラーラはジャパンカップへの再来日を選択。大会開催時にはすでにUCIレースからは引退しており、日曜の本戦には出走しないものの、クリテリウムに出走する。現役選手たちを相手に一泡吹かせてくれることを期待したい。
まずUCIワールドツアーチームは昨年より1チーム多く、ランプレ・メリダ、オリカ・バイクエクスチェンジ、BMCレーシング、キャノンデール・ドラパック、チームスカイ、トレック・セガフレードが参戦する。
トレック・セガフレードは、昨年のクリテリウム覇者である別府史之と、本戦のディフェンディングチャンピオンであるバウケ・モレマ(オランダ)もリストアップ。2年連続となる完全制覇を目論む。別府は記者会見に際してメッセージを寄せ「ジャパンカップ25周年記念おめでとうございます。チームは誰でも勝てるメンバーを揃え、自身はクリテリウムで2連覇、チームも本戦で2連覇を狙います。宇都宮でお会いしましょう」と語った。
ジャパンカップ常連チームのランプレ・メリダからは、昨年3位の新城幸也(イタリア)が参戦する。2月のツアー・オブ・カタールでの落車による大腿骨骨折から復活し、ツール・ド・フランス完走、リオ五輪ロード出場、ブエルタ・ア・エスパーニャ完走を成し遂げた新城。果たして1997年の阿部良之以来となる日本人優勝の悲願達成なるか。優勝経験者マヌエーレ・モーリ以下、マッテオ・ボノ、マッティア・カッタネオ、シモーネ・ペティッリのイタリア人4選手が脇を固める。
2012年以来のジャパンカップ参戦となるオリカ・バイクエクスチェンジは、パリ〜ルーベで劇的な優勝を飾ったマシュー・ヘイマン(オーストラリア)をラインアップ。クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)やクリスティアン・メイアー(カナダ)も過去にジャパンカップを走っている。
昨年初登場、2年連続のジャパンカップ参戦となるBMCレーシングは、昨年怪我で出場を見送ったテイラー・フィニー(アメリカ)が参戦予定。現イタリアTTチャンピオンのマヌエル・クィンツァートやアマエル・モワナール(フランス)といったチームの中核を成すライダーもリストに名を連ねている。
チームスカイとキャノンデール・ドラパックも昨年に続き出場する。両チームとも現時点では参戦メンバー未定としている。
プロコンチネンタルチーム、海外・国内コンチネンタルチーム
UCIプロコンチネンタルチームのNIPPOヴィーニファンティーニのエースを務めるのは、2005年と2008年の2度優勝しているダミアーノ・クネゴ(イタリア)。2014年3位のグレガ・ボーレ(スロベニア)も強力だ。前ロードレース全日本王者の窪木一茂も選出されており、相性の良い栃木の地での活躍を狙う。
1型糖尿病患者の選手により結成されたプロコンチームのノボ ノルディクスは昨年に続き参戦。ベテランのハビエル・メヒヤス(スペイン)を中心としたメンバー構成だ。
すでに日本のレースでお馴染みとなった感のあるアタッキ・チーム・グストは、台湾のコンチネンタルチームながらほぼオーストラリア人で構成されている、多くの選手が90年以降生まれの若いチームだ。
土曜日のクリテリウムのために結成されるスペシャルチームは、例年に増して豪華な布陣となった。海外からはエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)とテオ・ボス(オランダ)の強力なスプリンターコンビをディメンションデータから招聘。地元宇都宮の小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)やリオ五輪代表の渡邊一成(JPCU福島)、金子幸央(JPCU栃木)と共に、大勢の観客が詰めかけた宇都宮市街地を沸かせてくれるはずだ。
2012年大会にもスペシャルチームでクリテリウムに参戦したテオ・ボスは、今回の記者会見にビデオメッセージを寄せてくれた。「観客が多いエキサイティングなニュースだと記憶している。本当に良い経験となった。もしかしたら今回が自分にとって最後のロードレースになるかもしれない。ボアッソンハーゲンは強い選手で、共に勝利を狙っていきたい」。
なお、各海外チームのジャパンカップ参戦メンバーは暫定であり、変更の可能性がある。
国内のUCIコンチネンタルチームは、先日閉幕したツール・ド・北海道を含む選考対象の国内指定5大会の結果に加え、9月25日の時点で集計されるUCIポイントによって確定となる。現時点で暫定的に選出されているのはチーム右京、ブリヂストンアンカー、宇都宮ブリッツェン、マトリックス・パワータグ、確定すれば初参戦となるキナンサイクリングチームの5チーム。主催者推薦枠は那須ブラーゼンになる見込みだ。
現時点で発表された出場選手一覧(暫定)は以下を参照のこと。
2016ジャパンカップ出場選手一覧(暫定)
■UCIワールドチーム
トレック・セガフレード
ファビアン・カンチェラーラ(スイス)※クリテリウムのみ出場
別府史之(日本)
バウク・モレマ(オランダ)
グレゴリー・ラスト(スイス)
ヤスパー・ストゥイフェン(ベルギー)
エウジェニオ・アラファチ(イタリア) ※本戦のみの出場
ランプレ・メリダ
新城幸也(日本)
マッテオ・ボノ(イタリア)
マッティア・カッタネオ(イタリア)
マヌエーレ・モーリ(イタリア)
シモーネ・ペティッリ(イタリア)
リザーブ:ヴァレリオ・コンティ(イタリア)、プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド)、ルカ・ピベルニク(スロベニア)
オリカ・バイクエクスチェンジ
マシュー・ヘイマン(オーストラリア)
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)
ジャック・ヘイグ(オーストラリア)
クリスティアン・メイアー(カナダ)
ニコラス・シュルツ(オーストラリア)※トレーニー
リザーブ:スヴェン・タフト(カナダ)、チェン・キンロー(香港)、アメツ・チュルーカ(スペイン)、ロバート・パワー(オーストラリア)
BMCレーシング
テイラー・フィニー(アメリカ)
マヌエル・クインツァート(イタリア)
アマエル・モワナール(フランス)
ジョセフ・ロスコプフ(アメリカ)
テイラー・エンセンハート(アメリカ)
キャノンデール・ドラパック、チームスカイ 選手未発表
UCIプロフェッショナルコンチネンタルチーム
NIPPOヴィーニファンティーニ
ダミアーノ・クネゴ(イタリア)
グレガ・ボーレ(スロベニア)
イウリィ・フィロージ(イタリア)
ジャコモ・ベルラート(イタリア)
窪木一茂(日本)
リザーブ:山本元喜(日本)、小石祐馬(日本)
ノボ ノルディスク
ステファン・クランシー(アイルランド)
ダヴィ・ロサーノ(スペイン)
ハビエル・メヒヤス(スペイン)
シャルル・プラネ(フランス)
マルテイン・フェルスホール(オランダ)
リザーブ:コレンティン・シェラル(フランス)、ゲルト・デカイザー(オランダ)、ニコラ・ルフランソワ(フランス)
■UCIコンチネンタルチーム(海外)
アタッキチームグスト
キャメロン・ベイリー(オーストラリア)
ベンジャミン・ヒル(オーストラリア)
ルー・シャオシュアン(台湾)
フアン・ウェンチュン(台湾)
ティモシー・ガイ(オーストラリア)
■UCIコンチネンタルチーム(国内)
チーム右京
キナンサイクリングチーム
ブリヂストンアンカー
宇都宮ブリッツェン
マトリックス・パワータグ
那須ブラーゼン
※国内コンチネンタルチームは9月13日時点での暫定。最終決定は9月25日
■日本ナショナルチーム 選手未発表
■クリテリウムスペシャルチーム
テオ・ボス(オランダ、ディメンションデータ)
エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス)
渡邊一成
金子幸央
25周年記念の「エクセレントプロジェクト」 ジャパンカップを盛り上げる様々な催し
25周年記念のジャパンカップには、「エクセレントプロジェクト」と銘打った様々な企画が用意される。その一部を紹介しよう。
まずクリテリウムの前座として昨年開催した「ホープフルクリテリウム」が、今年は全国高体連自転車競技専門部の公式レースとして開催されることになる。つまりエキシビションでなく高校生たちにとって名実ともにステイタスの高い公式レースとなった。スタートは土曜の14:45から。女性競輪選手による「ガールズケイリンスペシャルレース」も昨年同様に開催される。
東武鉄道の浅草駅〜東武宇都宮駅間に直通列車「 ジャパンカップトレイン」が運行される。チームプレゼンテーション特別観戦エリア入場権や、クラフトビール、宇都宮餃子加盟店食べ歩き券などがセットされ、様々な特典がある。自転車を持参する人には輪行袋一時預かりなどのサービスも。
ウェルカムフラワーとして、宇都宮の企業「カンセキ」の協力により、城山地区の子どもたちが現在コスモスを栽培しており、大会当日はコース沿道にプランターを設置。花のなかを選手たちが駆け抜けることになる。
オリオンスクウェアに近い「東武馬車道通り」が「サイクルストリート」、「バンバ通り」が「ジャパンカップストリート」となり、期間中は自転車メーカーのブース出展や地元名物の露店など楽しめる。
10月8、9日には「ジャパンカップサイクルフェスタ試乗会」が開催。様々なブランドのスポーツバイクなどが試乗でき、森林公園のコースの一部を走行できる。またオリオンスクウェア隣の「下野新聞NEWS CAFE」にはジャパンカップミュージアムがオープン。歴代チームのジャージ展示などが楽しめるほか、オフィシャルグッズの販売も。
本戦コース上の「県道入り口交差点」には新たに観戦ゾーンが設置されるほか、アフターパーティの開催、道の駅ろまんちっく村に「ジャパンカップフォトギャラリー」が用意されるなど、様々な企画の準備が進んでいる。またオフィシャルホームページでは「ジャパンカップレジェンド」として過去の優勝者など名選手=レジェンドたちのコラムを展開中だ。
25th記念ウェアやレプリカジャージなどのアパレル、限定の弱虫ペダルとのコラボレーションウェア、
記念切手や多気山不動尊とのコラボによるお守りグッズなどの販売など、サイト上、あるいは宇都宮市外の各所で手に入れられるオフィシャルグッズも続々登場中だ。
プレゼンテーションの模様は以下のウィンドウのFRESH! by AbemaTVで録画でご覧いただけます。