宇都宮森林公園のロードコースで開催されたジャパンカップのオープンレース。男子1組は宇都宮ブリッツェン移籍を夕方に発表した岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)が8kmを逃げ切り優勝。2組は才田直人(リオモベルマーレ)が18kmを独走優勝。女子は梶原悠未(筑波大学)がスプリントで2連覇を果たしました。
277名2組に分けられたオープン男子
若手の登竜門とされるジャパンカップオープンレース。男子は今年もエントリーが多数の277名で2組に分けられ、1組目はJCF登録上のU23とジュニアを中心に、2組目はすべてのクラスとして振り分けられた。2組ともにレースは7周72.1km、2分の時差スタートとされ、表彰は各組それぞれと、2組あわせたタイムでの順位付けもなされた。
男子1組は岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)が圧勝
23歳以下が基本の1組は中盤に7人の逃げができる。メンバーは岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)、徳田優(鹿屋体育大学)、野本空(明治大学)、岸崇仁(シエルボ奈良ミヤタメリダレーシングチーム)、石原悠希(順天堂大学)、樋口峻明(京都産業大学)そしてジュニアギアで単独合流した尾形尚彦(東北高校)だ。
7人は協調して周回するが岡が上りで抜け出してしまうなど余裕がある。最終周回の古賀志林道に入りまず徳田がアタックすると人数が絞られる。そして頂上手前で岡がアタックするとそれを単独で徳田、野本が追う展開に。結局このままの体制で逃げ切り岡が優勝した。徳田、野本はこの4年間で3度のインカレロードチャンピオン。登竜門にふさわしい力勝負となった。
優勝した岡篤志「絶対に勝たないといけないレースだった」
「最終周回の上りは(徳田)優さんがまず仕掛けて、頂上手前400mで自分から行って、その後の下りで差は開くと思っていました。優さんと野本の2人ならば単独でも有利な面もあるので(牽制など)逃げ切れるかなと思いました。最初からラスト1周で独走で行こうと決めていました。絶対に勝たないといけないレースでした」
男子2組は才田直人(リオモベルマーレ・レーシングチーム)が独走
エリート中心の2組目は2分差でスタート。上りのたびに集団は人数を減らしラスト2周の古賀志林道で才田がアタックすると、後続は集団で走るものの追いつけない。才田は20km以上にわたる独走を成功させ優勝した。
優勝した才田直人「昨年はラスト300mで捕まっていたので取り返せた」
「良いメンバーの逃げが出来ればそれに乗ろうと思っていましたが、なかなか逃げが出来ないので、ラスト2周の古賀志の登りでアタックして単独で先行しました。前の周でも登りで単独で先行出来ていたので、自分が一番足がある事を確認出来ていたので、行けると思いました」
「最終周回でタイム差のインフォメーションが少なく、後ろに見えているのが集団なのか遅れた1組の選手なのかわからなくてヒヤヒヤしていました。田野の交差点を過ぎたところで25秒差と知って勝てると思いました。昨年も同じように古賀志でアタックして逃げて残り300mで捕まってしまったので、それを取り返せて嬉しいです」
女子は梶原悠未(筑波大学)がスプリントで圧倒
女子は年齢のクラス分けなく行われた。女子の全国大会ロードレースは、都道府県対抗ロードとこのジャパンカップオープンレースだけ。ジュニア選手にとっては力試しとなる大会だ。ただしジュニアギアを使うため下りや追い風区間などは不利にもなる。レースは1周10.3kmを3周する30.9kmで男子と時差スタートで行なわれた。
1周目の古賀志林道からさっそく金子広美(イナーメ信濃山形)がペースを上げる。上りを経て4人が抜け出すが平坦に入って後方から合流し12人の集団に。2周目も金子が上りでペースを作り12人で最終周回へ。古賀志林道は福田咲絵(慶応義塾大学)がペースを上げ、後半は坂口聖香(パナソニックレディース)がペースを上げる。
この動きで集団は分かれるが平坦区間で再びまとまりスプリントへ。ここで梶原悠未(筑波大学)が圧倒的な実力差を見せ優勝。昨年に続いての2連覇達成だ。2位には一時は遅れていた吉川美穂(ライブガーデン・ビチステンレ)が入った。
優勝した梶原悠未「スプリントになれば勝てるチャンスがあった」
「ここ最近はトラックの練習をしていたので、登りで我慢してスプリントになれば勝てるチャンスがあると思っていました。先頭集団の人数が多くローテーションが回っていた事もあって、登りもそれほど厳しいペースとは感じなかったです。最後のスプリントは吉川選手や坂口選手を警戒しました」
「世界選手権から帰ってきてからあまり練習出来ていないし、学校にも行かなければならないし、眠いしで大変でした。この後はトラックのワールドカップそして、オムニアムの全日本もあるので、まだ気を抜かずに頑張りたいです」
男子1組
1位 岡 篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム) 1時間52分23秒
2位 徳田 優(鹿屋体育大学) +11秒
3位 野本 空(明治大学) +15秒
4位 岸 崇仁(シエルボ奈良ミヤタメリダレーシングチーム) +32秒
5位 石原悠希(順天堂大学) +34秒
6位 尾形尚彦(東北高校)
7位 黒枝咲哉(鹿屋体育大学) +2分17秒
8位 武山晃輔(日本大学)
9位 横塚浩平(リオモベルマーレ・レーシングチーム)
10位 勝又高陽(法政大学)
男子2組
1位 才田直人(リオモベルマーレ・レーシングチーム) 1時間56分21秒
2位 寺崎武郎(バルバレーシングクラブ) +12秒
3位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
4位 辻本尚希(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
5位 西沢倭義(シエルボ奈良ミヤタメリダレーシングチーム)
6位 青木俊二(ウォークライド・シクロアカデミア)
7位 小関 寛(徳島サイクルレーシング)
8位 安立和貴(チームフィンズ)
9位 野口悠真
10位 高田雄太
男子総合(タイム順)
1位 岡 篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム) 1時間52分23秒
2位 徳田 優(鹿屋体育大学) +11秒
3位 野本 空(明治大学) +15秒
4位 岸 崇仁(シエルボ奈良レーシングチーム) +32秒
5位 石原悠希(順天堂大学) +34秒
6位 尾形尚彦(南光学園東北高等学校)
女子
1位 梶原悠未(筑波大学) 56分22秒348
2位 吉川美穂(ライブガーデン・ビチステンレ) +00秒
3位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) +1秒
4位 坂口聖香(パナソニックレディース) +2秒
5位 西加南子(LUMINARIA)
6位 金子広美(イナーメ信濃山形) +3秒
7位 合田祐美子(BHアスティーフォ)
8位 牧瀬 翼(ASAHI MUUR ZERO) +4秒
9位 福田咲絵(慶応義塾大学)
10位 樫木祥子(ニールプライド南信スバル) +6秒
photo&text:高木秀彰、加藤智
277名2組に分けられたオープン男子
若手の登竜門とされるジャパンカップオープンレース。男子は今年もエントリーが多数の277名で2組に分けられ、1組目はJCF登録上のU23とジュニアを中心に、2組目はすべてのクラスとして振り分けられた。2組ともにレースは7周72.1km、2分の時差スタートとされ、表彰は各組それぞれと、2組あわせたタイムでの順位付けもなされた。
男子1組は岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)が圧勝
23歳以下が基本の1組は中盤に7人の逃げができる。メンバーは岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)、徳田優(鹿屋体育大学)、野本空(明治大学)、岸崇仁(シエルボ奈良ミヤタメリダレーシングチーム)、石原悠希(順天堂大学)、樋口峻明(京都産業大学)そしてジュニアギアで単独合流した尾形尚彦(東北高校)だ。
7人は協調して周回するが岡が上りで抜け出してしまうなど余裕がある。最終周回の古賀志林道に入りまず徳田がアタックすると人数が絞られる。そして頂上手前で岡がアタックするとそれを単独で徳田、野本が追う展開に。結局このままの体制で逃げ切り岡が優勝した。徳田、野本はこの4年間で3度のインカレロードチャンピオン。登竜門にふさわしい力勝負となった。
優勝した岡篤志「絶対に勝たないといけないレースだった」
「最終周回の上りは(徳田)優さんがまず仕掛けて、頂上手前400mで自分から行って、その後の下りで差は開くと思っていました。優さんと野本の2人ならば単独でも有利な面もあるので(牽制など)逃げ切れるかなと思いました。最初からラスト1周で独走で行こうと決めていました。絶対に勝たないといけないレースでした」
男子2組は才田直人(リオモベルマーレ・レーシングチーム)が独走
エリート中心の2組目は2分差でスタート。上りのたびに集団は人数を減らしラスト2周の古賀志林道で才田がアタックすると、後続は集団で走るものの追いつけない。才田は20km以上にわたる独走を成功させ優勝した。
優勝した才田直人「昨年はラスト300mで捕まっていたので取り返せた」
「良いメンバーの逃げが出来ればそれに乗ろうと思っていましたが、なかなか逃げが出来ないので、ラスト2周の古賀志の登りでアタックして単独で先行しました。前の周でも登りで単独で先行出来ていたので、自分が一番足がある事を確認出来ていたので、行けると思いました」
「最終周回でタイム差のインフォメーションが少なく、後ろに見えているのが集団なのか遅れた1組の選手なのかわからなくてヒヤヒヤしていました。田野の交差点を過ぎたところで25秒差と知って勝てると思いました。昨年も同じように古賀志でアタックして逃げて残り300mで捕まってしまったので、それを取り返せて嬉しいです」
女子は梶原悠未(筑波大学)がスプリントで圧倒
女子は年齢のクラス分けなく行われた。女子の全国大会ロードレースは、都道府県対抗ロードとこのジャパンカップオープンレースだけ。ジュニア選手にとっては力試しとなる大会だ。ただしジュニアギアを使うため下りや追い風区間などは不利にもなる。レースは1周10.3kmを3周する30.9kmで男子と時差スタートで行なわれた。
1周目の古賀志林道からさっそく金子広美(イナーメ信濃山形)がペースを上げる。上りを経て4人が抜け出すが平坦に入って後方から合流し12人の集団に。2周目も金子が上りでペースを作り12人で最終周回へ。古賀志林道は福田咲絵(慶応義塾大学)がペースを上げ、後半は坂口聖香(パナソニックレディース)がペースを上げる。
この動きで集団は分かれるが平坦区間で再びまとまりスプリントへ。ここで梶原悠未(筑波大学)が圧倒的な実力差を見せ優勝。昨年に続いての2連覇達成だ。2位には一時は遅れていた吉川美穂(ライブガーデン・ビチステンレ)が入った。
優勝した梶原悠未「スプリントになれば勝てるチャンスがあった」
「ここ最近はトラックの練習をしていたので、登りで我慢してスプリントになれば勝てるチャンスがあると思っていました。先頭集団の人数が多くローテーションが回っていた事もあって、登りもそれほど厳しいペースとは感じなかったです。最後のスプリントは吉川選手や坂口選手を警戒しました」
「世界選手権から帰ってきてからあまり練習出来ていないし、学校にも行かなければならないし、眠いしで大変でした。この後はトラックのワールドカップそして、オムニアムの全日本もあるので、まだ気を抜かずに頑張りたいです」
男子1組
1位 岡 篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム) 1時間52分23秒
2位 徳田 優(鹿屋体育大学) +11秒
3位 野本 空(明治大学) +15秒
4位 岸 崇仁(シエルボ奈良ミヤタメリダレーシングチーム) +32秒
5位 石原悠希(順天堂大学) +34秒
6位 尾形尚彦(東北高校)
7位 黒枝咲哉(鹿屋体育大学) +2分17秒
8位 武山晃輔(日本大学)
9位 横塚浩平(リオモベルマーレ・レーシングチーム)
10位 勝又高陽(法政大学)
男子2組
1位 才田直人(リオモベルマーレ・レーシングチーム) 1時間56分21秒
2位 寺崎武郎(バルバレーシングクラブ) +12秒
3位 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
4位 辻本尚希(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
5位 西沢倭義(シエルボ奈良ミヤタメリダレーシングチーム)
6位 青木俊二(ウォークライド・シクロアカデミア)
7位 小関 寛(徳島サイクルレーシング)
8位 安立和貴(チームフィンズ)
9位 野口悠真
10位 高田雄太
男子総合(タイム順)
1位 岡 篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム) 1時間52分23秒
2位 徳田 優(鹿屋体育大学) +11秒
3位 野本 空(明治大学) +15秒
4位 岸 崇仁(シエルボ奈良レーシングチーム) +32秒
5位 石原悠希(順天堂大学) +34秒
6位 尾形尚彦(南光学園東北高等学校)
女子
1位 梶原悠未(筑波大学) 56分22秒348
2位 吉川美穂(ライブガーデン・ビチステンレ) +00秒
3位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) +1秒
4位 坂口聖香(パナソニックレディース) +2秒
5位 西加南子(LUMINARIA)
6位 金子広美(イナーメ信濃山形) +3秒
7位 合田祐美子(BHアスティーフォ)
8位 牧瀬 翼(ASAHI MUUR ZERO) +4秒
9位 福田咲絵(慶応義塾大学)
10位 樫木祥子(ニールプライド南信スバル) +6秒
photo&text:高木秀彰、加藤智